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東京電力株式会社福島第一原子力発電所における汚染水貯留タンクからの管理区域内漏えいについて報告を受けました
ID: NRA078400002
原子力規制委員会は、本日(19日)、東京電力株式会社から、福島第一原子力発電所における汚染水貯留タンクからの管理区域内漏えいについて、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づく報告を受けました。
福島第一原子力発電所において、8月19日、汚染水貯留タンク(H4エリアタンク)周辺に設置されている堰※の排水弁から水が堰外に出ていることが確認された。堰外に出ている水からの放射線量が高く、汚染した水の発生源は特定できていないもののタンク内の貯留水が漏えいしたことが否定できず、その水が堰外に漏えいしたと判断した。このため、原子炉施設の故障その他の不測の事態が生じたことにより核燃料物質等が管理区域内で漏えいしたと判断し、原子力規制委員会に報告した。 ※タンクから水が漏えいしても敷地内に漏れ出ることを防ぐためのコンクリート槽。
本事象は、管理区域内において放射性物質を含む水が漏えいしたものです。現在、汚染した水の発生源、漏えいによる汚染の程度等については調査中です。また、モニタリングポストに有意な変動はありません。
原子力規制委員会では、本日(19日)、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第62条の3に基づき報告を受けました。本件について、現地原子力保安検査官が、現場の状況などの確認を行っています。また、原子力規制委員会から、東京電力に対し、以下の指示を行っています。 ・漏えい箇所の早期特定 ・H4タンクエリア周辺のモニタリング監視強化 ・漏えいに対する応急対策実施後を目安として汚染土の回収 今後、事業者が行う原因究明及び再発防止策について、厳格に確認していきます。 (INES※による暫定評価) 基準1 基準2 基準3 評価レベル - - 1 1 評価概要: 漏えい原因や漏えい量がまだ確定できていないが、汚染水が敷地内に漏えいしたことから、INESレベル1の「逸脱」と評価。 ※INES評価 INES(International Nuclear and Radiological Event Scale:国際原子力・放射線事象評価尺度)とは、原子力発電所等のトラブルについて、それが安全上どの程度のものかを表す国際共通指標。評価は3つの基準(基準1:人と環境、基準2:施設における放射線バリアと管理、基準3:深層防護)により行われ、最も高いレベルがそのトラブルの評価レベルとなる。評価レベルは、レベル0(安全上重要ではない事象)からレベル7(深刻な事故)まである。